安藤忠雄
国際芸術センター青森
date. :2001年10月竣工、12月開館
place. :青森県青森市合小沢字山崎152−6 /Japan
電話    :0177645200
延床面積  :4,015㎡
開館時間  :10:00〜18:00
入場料   :無料
訪問月   :2020年10月


東北一周旅行に出ていました。
国からの、年間で有給休暇を5日間以上取りなさいという有り難いお達しがあり、私が勤める会社も年間に3連休を1回と、2日間の有休が取れることになったので。

その3連休と土日をくっつけて、嫁さんと愛犬2匹と車の旅に。
せっかく関西から関東に引っ越ししてきたので、近づいた東北に。

1日目:東京〜茨城〜栃木〜福島(移動距離300km)
2日目:福島〜宮城〜山形〜秋田(移動距離500km)
3日目:秋田〜青森〜岩手(移動距離400km)
4日目:岩手〜宮城(移動距離300km)
5日目:宮城〜東京(移動距離400km)
計1900km…
よく走った。

時間軸バラバラだけど、3日目の話。
安藤忠雄の設計、おそらく本州最北端の国際芸術センター青森へ行ってきました。
ここは芸術文化の創出・発信の拠点として建てられたとのこと。
アーティストが滞在し、制作する場を提供している。


建物が、そういった文化の拠点となって、交流することで、新たに何かを生み出していく。
このコロナの影響で、海外アーティストが参加できなくなった。
でも遠隔地からオンラインで参加する試みが取られているそう。こういう状況だからこそ、生まれてくるものにも変化が出てきそう。

20年近く前にこのTADAO ANDO MUSEUM GUIDEを手に入れて、色々なところへ行ってきた。


この本の中で一番最北端にポツンとあった。
日本で言うともっと北の北海道に水の教会があるし、青森にも2015年に十和田市民図書館ができたりと、状況は変わりつつあるけれど、まだ本州最北端だと思う。

このガイドブックでもあまり情報は無くて、しかも遠いので行くにはハードルが高かったけれど、もし青森に行ったなら、安藤忠雄好きなら、行くべきところ。無料だし。

青森公立大学のすぐ近くにあり、最初どれが美術館なのか分からなかった。
こちらから入って、



ちょっとした山道を抜ける。



建物の入り口へ。


安藤作品は、ほとんどが建物に行き着くまでに少し「間」を持たせる。
初めて行く時も、何度同じところに行っても、この「間」がいい。
どんな建物が、どんな風に現れるのかなと感じながら、見る。

建築のことはよく分からないけれど、それでも、それぐらいのレベルの知識でも楽しめる。
何か感じ取ることができる。



2021年12月で20周年。
設計時の設計者のオモイを維持していくのは大変だろうな。
自然と共生して、建物を森に埋没させる「見えない建築」がテーマとのことなので、落ち葉とかがあっても自然だけど、妙に明るい色の水道のホースとかあると、これはこの世界観にはそぐわないと思ってしまう。
でもみんながみんな、そんなことばかり考えて働くことはできないだろうし、毎日毎日、設計者のオモイを考えてはいられない。客を呼ぶための無駄に派手なPOPなんかも作らないと行けない場合もあるかもしれない。


そう考えると何年も、その世界観を維持できるのは(仮に少し崩れかかっていたとしても)、本当にすごい。
今回駆け足だったので、また来てみたいと思った。





使われていた椅子。


フィリップスタルクのラ マリー。

美術館で見ることが多い。世界観を維持するのに選ばれているんだろうなと思う。

楽天でも取り扱いあります。