エーロ・サーリネンのチューリップチェア

Eero Saarinen (エーロ・サーリネン)
　Tulip chair(チューリップチェア)　椅子
date ：1955年
material ：FRP アルミ　ファブリック
manufacturer / client ：Knoll(ノール） /USA
2011

久しぶりに家具について。
最近プライベートな頭の中はワイン一色。
自分の中の熱が収まると世間の熱も収まったように感じるのが不思議。

けれどやっぱり家具は大好きで、時々思い出したように反応する。



エーロ・サーリネンのチューリップチェア。
ミッドセンチュリーな家具の大御所ともいえる作品。
こんな歴史を刻んだ家具のオリジナルが50年以上も経った今手に入ることが嬉しい。

サーリネンといえばイームズと共に出品したオーガニックチェアが有名。
この二人がつながっていたなんて。



当時では最新技術のFRPを使った椅子。脚部分は強度の関係もあってアルミ製。
異素材が自然に調和しているつなぎ目のラインも美しい。
当時、椅子は4本脚が普通でテーブルも4本脚。今もだけど。
テーブル一台に椅子4脚ともなると整理しきれない無数の脚がサーリネンには耐えられなかったそうで、1本脚のテーブルと椅子をデザインしたらしい。

自分の感性に従ってデザインしたものが認められる。いいな。


緩やかなカーブの背もたれは身体を預けてみたいと思わせ、クッションは意外とふかふかで長時間座っても疲れない。今はパソコン用の椅子にしてます。


後姿は前から見るほど美人ではないけれど、優しさがあって安定感がある。実際、1本脚だけど安定している。



マーリがうろちょろしてるんで乗せてみた。
心なしかマーリも優しい顔に。


マーリはこのチューリップチェアがお気に入りで留守番してるときはよくこの上にいます。帰宅後に座面を触ってみるとたいていあったかい。プリンターを踏み台にして登ります。

ちなみにユールは踏み台無しで飛び乗れます。

我が家の愛犬たちも椅子が大好き。